佐々木敦「未知との遭遇」を読んだ

膨大な選択肢の中から選んでいかなければいけない現代で、

どう後悔なく受け入れていくのかという問いに対して運命論で答えていく本。

自分も中学生のときに運命論についてはぼんやりと考えていたので、

最後の解決によって結構すっきり入ってきた。

 

この本では運命論の中で2つの提案をしている

1.最強の運命論

何もかもあらかじめ定められていて、起きる出来事は起きるべくして起きる。そしてそれぞれについては何の理由や必然性もなしに発生する。

2.起きたことはすべていいことだと考える

過去だけでなく、未来に関してもこの考え方を適用し未知との遭遇を驚く

 

これはなんというか禅(体勢が崩れるとお坊さんに叩かれるアレ)の反対のように感じた。

もしくは行くところまでいってしまった粛清の反対というか。

あれは、叩かれ続けていくと体勢が崩れていたことではなく、

自分が前にした悪いことを遡って叩かれているという意識になるということを聞いたことがある。

粛清も同じで自分の過去の悪いと思っていることを遡っていくと、まあとにかくキリがない。

 

佐々木さんの最強の運命論では、起きてしまったことは起きてしまったし、

これから起きることも過去との因果はなく発生する。

よって今を肯定することができ、いつでも再スタートを切ることが出来る。

この文章を書いている今日は、ちょうど東北の大震災があった日なわけだけれども、

これについても僕は最強の運命論は使えると思った。

(当然、これは一番のツッコミどころだと思うが)